朝日新聞社とエイベックスがタッグを組んだ、“認知症について学んで、備える”共同プロジェクトがスタート!

ピックアップ

【大阪大学】オンラインで認知症VR、リバイバルダンスを開催

 朝日新聞社の「認知症VR体験会」と、エイベックス・エンタテインメントの「リバイバルダンス」のワークショップが1月、大阪大学(大阪府豊中市)で開かれました。国際交流科目を受講する各国の留学生11人が、対面やオンラインで参加。認知症のことを理解し、認知症に備えていくための両社の取り組みを体験しました。同大での開催は昨年に続き2回目です。

 新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、ほとんどの留学生はオンライン会議ソフト「Zoom」を使って自宅から参加する一方、対面で参加したい学生1人は、感染対策が施された学内の会場で参加し、対面とオンラインのハイブリッド型での開催になりました。

 前半の認知症VR体験は、会場に来た学生がVR(バーチャルリアリティ)視聴用ヘッドセットを頭に装着して臨場感たっぷりに認知症の人が見ている日常の視点を体験しました。オンラインで参加している留学生たちは、自宅のパソコン画面から動画内容を見てもらいました。

 後半のリバイバルダンスは、講師のダンサーMayuさんがエイベックス・エンタテインメントの本社がある東京・表参道から中継で振り付けをていねいに指導。自宅や会場とZoomでつながった留学生たちは見よう見まねでおぼえていきました。約1時間後にはTRFの代表曲「サバイバルダンス」に合わせて踊ってみれば、ほぼ全員がコツをつかんでいました。



 ワークショップ終了後、理学部生物科学科化学・生物学複合メジャーコース(生物)2年のスヘル シャーン モハマドさんから「ダンスを踊ることで認知症にどのような効果があるのか」と質問がありました。エイベックスの担当者は「ダンスの振り付けを覚えることで頭を使い、同時にからだを動かすことで認知症など高齢期の病気を防ぐ効果が得られます。たとえば、運動は認知症になるリスクを低減させるという科学的エビデンスがあると言われていますが、このプログラムの特徴は楽しく継続できることにあると思います」と答えていました。

 担当の三森八重子教授(技術経営)は「世界的な課題である認知症の問題解決のため、日本企業がどんな取り組みをしているかを外国人学生に学んでもらうのに格好の事例」と考え依頼したといいます。三森教授は「新型コロナウイルスが感染拡大するなか、オンラインで機会を設けることができてよかった」と話しました。(坂田一裕)

認知症フレンドリー講座のくわしい情報はこちら